説明用の場面として、仕事で作った資料を相手から「今回の資料、すごく分かりやすかったです」と褒められたとします。
その言葉を聞いた直後に、「次も同じレベルで作らなきゃ」「今度がダメだったら、がっかりされるかも」と考えてしまうことがあります。
こんにちは、タカヤです。
こういう時、まず「褒められたのだから素直に喜ばなきゃ」と自分の感情を直す必要はないと思っています。それより分けたいのが、今回よかったと言われたことと、次回も同じ条件で同じものを求められていることは別だということです。
相手が次も頼みたいと思っているのか、同じ期限や範囲を期待しているのかは、褒め言葉だけでは分かりません。お礼を返す時も、そこへ自分から「次も同じ成果を出します」という将来の保証まで足さなくていい。
次を考えるなら、今回何が評価されたのか。次に本当に何を頼まれているのか。そして、今回の作り方を今の時間や条件でもう一度できるのか。そこを具体的に見ます。
説明用の架空例:資料を褒められた後、何が起きているかで分ける
ここからも説明用の架空例です。僕自身や実在するお客様の体験ではありません。
ある人が、仕事の打ち合わせに使う説明資料を作り、相手から次のように言われたとします。
「今回の資料、すごく分かりやすかったです。」
同じ褒め言葉でも、その後に何が起きているかで確認することは変わります。
A:今回の感想だけで、次回の依頼はまだない
相手から言われたのが「今回の資料、すごく分かりやすかったです」だけなら、まず確認できるのは、今回の資料について良い評価があったことです。
そこから自分で、「次も担当しなければ」「これから毎回この水準を出さなければ」と新しい約束を足す必要はありません。返答も、シンプルにお礼だけで成立します。
「ありがとうございます。」
今後の参考として具体的にどこがよかったか知りたいなら、「もしよければ、特に分かりやすかった部分があれば教えてください」と聞くこともできます。ただし、これも必須ではありません。
この段階では、今回の評価と、まだ決まっていない次回の話を分けておきます。
B:具体的な次回依頼が来ている
今度は、褒め言葉の後に次のような依頼が来たとします。
「次の打ち合わせでも同じような資料を使いたいので、金曜までにお願いできますか?」
この場合は、「次も期待されている気がする」ではなく、実際に次回依頼があります。ここからは相手の内心を推測するより、必要な範囲と期限を確認します。
「ありがとうございます。次回も必要なのは、今回と同じように内容を整理した資料でしょうか。扱う内容と必要な範囲を確認してから、金曜までに対応できるかお返事します。」
「同じような資料」という言葉だけでは、今回と同じ作業量なのか、新しい情報の整理まで必要なのかは分かりません。褒められたことを理由にその場で全部引き受けず、次回に必要なものと期限を確認してから判断できます。
C:今回は臨時の協力や普段以上の時間が必要だった
さらに、今回の資料を完成させるために、通常より長い時間を使い、一部の確認を別の人に手伝ってもらっていたとします。
資料が完成し、良い評価を受けたことは変わりません。ただ、「今回できたこと」と「次回も自分だけで、同じ期限・同じ範囲を続けられること」は別です。
次回も同じような依頼が来たなら、成果だけでなく、その成果を作るために何が必要だったかも見ます。例えば、前回は確認作業への協力や普段以上の時間が必要だったのに、今回はその条件を用意できないなら、そのまま同じ期限を約束しなくてもいい。
「前回は確認作業に協力してもらえたこともあり、その期限で仕上げられました。今回は同じ条件では難しいので、必要な範囲を絞るか、期限を相談させてください。」
ここで確認しているのは、「自分には能力があるか」ではなく、今回と同じものを今の条件で再現できるかです。
褒められた後に見るのは、今回・次回・再現条件
褒められるとプレッシャーになる時は、今回の評価を小さく扱う必要はありません。「良かった」と言われたなら、それは今回について相手がそう評価したということです。
そのうえで、次の3つを分けて見ます。
- 今回、具体的に何がよかったと言われたのか
- 次回、本当に依頼されている範囲と期限は何か
- 今回の成果に、臨時の協力や普段以上の時間が必要だったか
次回依頼がなければ、自分から新しい約束を増やさない。具体的な依頼があるなら条件を確認する。今の条件では同じ範囲や期限が難しいなら、範囲や期限を相談する。
もちろん、すでに職務上決まっている役割や、交わしている約束があるなら、褒められてプレッシャーを感じたことだけでそれらが消えるわけではありません。ここで扱っているのは、褒め言葉から、まだ決まっていない将来の義務まで自分で増やしてしまわないための整理です。
実際に手助けが必要だと分かった場合
次回の条件を見た結果、「一人では難しいけれど、この部分を手伝ってもらえれば進められそう」と分かることもあります。その時は、褒められたこととは別に、必要な援助について考えればいい。
「手伝おうか」と言われた時に、何をお願いするか、範囲を相談するか、断るかを整理したい場合は、人に頼れない。「手伝おうか」に大丈夫と答えてしまう時、何を確かめるかで扱っています。
次の成果まで、褒め言葉だけで決めなくていい
今回の評価は今回の評価として見る。次回依頼があるなら必要な範囲と期限を確認する。そして、今回使った時間や協力まで含めて、今の条件で続けられるかを見る。
褒めてくれた相手が、次に何を期待しているのかは、実際の依頼がなければ分かりません。だから、評価を否定する必要もなければ、まだ決まっていない未来の成果まで先に背負う必要もありません。
僕は、他人の評価に自分を合わせ続けるより、その評価も一つの情報として使いながら、自分が現実に続けられる条件を見ていけばいいと思っています。
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