自分に合った学びを人に勧めたい時、押し付けずに話を終えるには

自分で試して「これ、よかったな」と感じたことは、身近な人にも話したくなることがあります。

相手が似たことで困っているように見えれば、なおさらです。その嬉しさまで否定する必要はありません。

こんにちは、タカヤです。

ただ、自分の体験を共有することと、相手にも同じことを実行してもらうことは別です。話を聞いてもらえたからといって、「じゃあ、やってみて」「あとで感想を教えて」まで自動的に進める必要はありません。

説明用の架空例:読書メモの方法を友人に話したい

ここからは説明用の架空例です。タカヤ本人や実在する友人・お客様との出来事ではありません。

ある人が、本を読んだあとに「気になった内容を自分の言葉で一行、その時に思ったことを一行だけメモする」という方法を試したとします。本人は一回5分くらい使い、自分にはあとで読み返しやすかったと感じました。

その後、友人との私的な会話で、友人が「本を読んでも、あとで何を考えていたか忘れちゃうんだよね」と話しました。そこで、この人は自分が試した読書メモを勧めたくなります。

共有のつもりでも、文末が相手の宿題になっていないかを見る

最初に、こんな一通を送りたくなったとします。

「この前、読書メモで結構よかったやり方があったよ。簡単だからやってみて。今度どうだったか教えて。」

本人としては、役立ったものを紹介したいだけかもしれません。でも文末を見ると、「やってみて」と実行を求め、さらに「どうだったか教えて」と結果報告まで相手の予定に入れています。

そこで今回のように、自分が使った方法を追加で勧めようとしている場面なら、まず一通をここまでにできます。

「この前、僕が試したメモの取り方があるんだけど、少し話してもいい?」

そして、返事を待ちます。普段の会話すべてで毎回このような確認が必要だ、という話ではありません。こちらから方法や助言を一つ追加しようとしている今回の場面で、相手が聞くかどうかを選べる形にしています。

「聞いていいよ」は、「私も試すよ」ではない

友人から「うん、どんなやつ?」と明確に返ってきたとします。

ここで確認できたのは、方法について話を聞いてよいということです。「自分もやる」「続ける」「あとで結果を報告する」という約束まではしていません。

そこで、架空例の本人が実際に行った範囲だけを短く話します。

「僕は、本を読んだあとに、気になった内容を自分の言葉で一行と、その時に思ったことを一行だけ書いてたよ。一回5分くらいで、僕の場合はあとで読み返しやすかった。そんなやり方だったよ。」

ここで一度、会話を終えられます。「だからやってみて」「明日から続けてみて」を足さなくても、自分の体験は伝わっています。

友人が黙っていたり、少し考えているように見えたりしても、その表情や沈黙を「試してみたいという承諾」とは扱いません。

断られた時と、追加で質問された時を分ける

最初の一通に対して、友人から「ありがとう。でも今はそういう方法の話はいいかな」と返ってきた場合は、「了解。また必要になったら言ってね」くらいで終えられます。

そこで「でも30秒で終わるから」「聞くだけ聞いてみて」と説明を追加したり、別の本や動画を送り始めたりはしません。断った理由を説明してもらう必要もありません。

反対に、方法を聞いた友人から「それって毎日書いていたの?」と新しく質問されたとします。架空例の本人は、毎日必ず行うとは決めていなかった設定なので、

「いや、僕は毎日必ずとは決めてなかったよ。本を読んだあとに、書きたい時にその二行を書いてた。」

と、実際に自分がやった範囲で答えます。相手に効果がありそうだからという理由で、「毎日30日続けて」など、自分がしていない手順まで付け足しません。

さらに「私がやっても読み返しやすくなるかな?」と聞かれた場合、本人が分かっているのは自分には読み返しやすかったと感じたことまでです。

「そこは分からないよ。僕には読み返しやすかったけど、同じ感じになるかまでは言えない。」

自分にとって良かった体験を小さく扱う必要はありませんが、自分の実感を相手への効果保証には広げません。

聞いたあとに試さない選択も残す

友人が方法を聞いたうえで、「なるほど。今はやらないかな」と答える場合もあります。

聞くことと採用することは別なので、「了解。僕はこんな感じだったよ」くらいで終えられます。相手が試さない理由を「抵抗がある」「まだ必要性が分かっていない」「本気で変わりたくない」などと決める必要もありません。

今回の架空例では、友人から「あとでどうだったか聞いてほしい」などの合意もありません。そのため、会話のあとに「昨日のやつ、やってみた?」「まだやってないの?」と進捗確認を始めません。

一方で、相手自身が「来週また聞いて」と明確に希望した場合まで、一律に進捗共有を避けるという意味ではありません。今回は、その約束がないのに伝え手側から実行管理を始めない、という話です。

すでに実行まで求めてしまったなら、その部分だけ外せる

もし、すでに「絶対いいからやってみて。あとで感想教えて」と送ってしまったなら、追加してしまった要求を取り下げることもできます。

「さっき『やってみて、感想教えて』って書いたけど、自分によかったから紹介したくなっただけなんだ。試すかどうかも、感想を送るかどうかも、あなたに任せるね。返事もいらないよ。」

これを送れば関係が良くなると保証するものではありません。相手に理由の説明や新しい返事を求めず、自分が追加してしまった実行や報告の要求だけを外しています。

送る前に、最後の一文を見る

自分に合った学びを誰かに話したくなった時は、その嬉しさを消すより、今から送る一通の最後を見てみてください。

「やってみて」「明日から続けて」「感想を教えて」のように、体験を共有するためには必要のない予定まで相手へ追加していないか。まだ話していないなら、今回のように「僕が試した方法を少し話してもいい?」と聞き、返答を待つところまでにできます。

聞いてよいという返事は、試す約束ではありません。話したところで終えることも、相手から新しく質問された時だけその質問に答えることもできます。

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